製造業
鉄のことなら我らにお任せ! 株式会社川本鉄工所
赤平神社の大鳥居も
ウチが制作したものです!
川本鉄工所の創業は今から70年以上前。当時は炭鉱で必要とされた機械や設備製造に携わり、現在では工場の設備や住宅設備、配管工事や杭打ち工事など、幅広い業務を行っています。工場にお邪魔すると「バチバチバチッ」という溶接の音があちこちから響き、作業服に身を包んだ職人さんが真剣な眼差しで作業をしています。
「古い工場でスイマセンね~(苦笑)」と声をかけてくれたのは、勤務歴35年の志釜史晃さん。
「増築を繰り返している工場なので、あまり良い見た目ではないんですが、私たちの仕事場を見ていってください」と案内役を買って出てくれました。同行してくれたのは同15年の長岐恒男さん。どちらも長く川本鉄工所を支えてきた大ベテランの鉄工職人さんです。
「うちの会社を一言で表現するなら『鉄の何でも屋さん』かな~」と志釜さん。
「主に扱うのは鉄骨の構造物だけど、工場の設備を作ったり、公園の遊具を作ったり。一般住宅で使われる鉄製の階段やフェンスなども作ります」
「赤平市民にとって馴染み深いものもいろいろありますよ」と補足してくれたのは長岐さん。
「例えば赤平神社の入り口に立つ大きな鳥居は我々が作ったものですし、植松電機さんの敷地にそびえる無重力実験の装置の制作を手がけたのも当社です。アルミやステンレスの加工も得意としている会社なので、金属でできているものなら大抵のものは作れるんじゃないかな」
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高校卒業以来、川本鉄工所一筋35年という志釜さん。
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芦別市出身で15年前に中途入社した長岐さん。
切ったり、曲げたり、削ったり…
加工の可能性は無限大です。
川本鉄工所で志釜さん、長岐さんが携わっているのは「製缶」と呼ばれる仕事。志釜さんによると、もともとは気体や液体などを漏らさないように溶接してタンクや水槽を作ることを製缶と言っていたのだとか。
「でも今は、缶以外を作る時にも『製缶』と言うのが一般的。鉄板を切ったり曲げたり、溶接したりして、さまざまな立体物を作る作業の総称ですね」
また、長岐さんによると、鉄はこのように加工方法が多い所が魅力なのだそう。
「切る、曲げるだけでなく、削ったり、叩いたりしてカタチを変えられるのは鉄ならでは。同じような物を作るにしても、溶接をするのか、ボルトで留めるのかなど、やり方はひとつではないところに工夫のし甲斐があるんです」
広い工場にはたくさんの鉄骨が置かれている。
そんな大ベテラン二人が、声をそろえて面白いと語る作業が「溶接」なのだそう。
「鉄を切るのも曲げるのも、基本的には機械がやってくれるので、操作方法を覚えればそれほど難しくはありません。ただ、溶接は手作業が多いので経験がモノを言う世界。長くやってきた我々でさえ、時には失敗もあるし、逆にうまくいった時は達成感が大きいんです」と長岐さん。
「最近はロボット溶接が主流になっていますけど、本当に複雑な溶接は人間じゃなければできません。それに一口に溶接と言ってもさまざまな技法があって、それらを追求していけるところに面白さがあります」と志釜さんも魅力を語ってくれました。
鉄骨にさまざまな部材を取り付ける作業。高い溶接技術が求められる。
職場の雰囲気は和気あいあい
変化のある毎日が面白い。
これまで長く鉄工職人として活躍してきたお二人は、どんなところに仕事のやりがいを感じているのでしょう?。
「ものづくりの楽しさを感じられるところが、仕事の面白さであり、やりがいかなと思います。どうやって作ろうかと、試行錯誤したり、頭を悩ませることも多いですが、苦労した物ほど出来上がった時の達成感も大きいですからね(志釜さん)」
「僕は毎日同じことの繰り返しじゃないところが気に入っているんです。日によって作る物が違うし、やり方もいろいろありますから。長く働いていても新鮮な気持ちを味わえるんです。ぜひ、若い人たちにも経験してみてほしいな~(長岐さん)」
また二人は、川本鉄工所という職場について「居心地が良い」と口をそろえます。
「小さな会社だからこそアットホームな雰囲気があるんです。年末には打ち上げをしたり、花見をしたりね(志釜さん)」
「職人同士和気あいあいとしていて、良い人間関係の中で働けるところが居心地の良さの理由なんだと思っています(長岐さん)」
鉄骨を移動させるために天井のクレーンを操作。
専用のドリルを使い鉄板に穴を開ける作業。
作業によって溶接方法が違うと説明する長岐さん。
さまざまな道具を駆使して鉄の加工を行っている。
強度や耐久性を考慮して加工方法を工夫するのだそう。
CADを使って製作物の図面を描くことも。
工場長
佐藤 靖広さん
若い人達のライフスタイルも考慮して
じっくり育てていきたいと思っています。
川本鉄工所の強みは、お客様から寄せられるニーズへの対応力。難しい加工や納期にもできる限り対応することで、お客様の満足度を高め、会社としての評価を高めてきました。ここ数年は鉄骨の需要も伸びているので、今後の業務拡大も見込んでいます。
若手社員の採用にも積極的に取り組んでいて、新人が入った時は、じっくり丁寧に育てていくことをモットーとしています。最近は子育てにも前向きに関わる男性社員が増えているので、育児のための早退や一時帰宅などにも柔軟に対応。若い人たちの新しい価値観にも寄り添っていきたいと考えています。
募集中の求人情報
株式会社川本鉄工所 | |
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住所 | 北海道赤平市共和町201番 |
電話 | 0125-32-2177 |
URL | http://www.kawamoto-tekko.co.jp/ |
代表者 | 藤原 税 |
創業年月日 | 1942年10月 |
資本金 | 3,000万円 |
従業員数 | 24名 |
事業内容 | 【本社・工場】建築工事、一般製罐工事、設備工事、配管工事、土木工事、各種鋼製構造物の設計・製作・施工・工事請負 【札幌営業所】杭打ち工事(PHC杭、節付杭、場所打杭、鋼管杭)地質調査、地盤改良、一般建築・土木資材販売 |
【2019年02月20日更新】